期待の英単語帳 "Distinction"を買ってみました。

お世話になります。

 

とある英単語帳が届きました。

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Distinction (Atsu著) http://atsueigo.com/

著者のAtsuさんは純ジャパニーズの20代後半の男性です。高校在学中に「定期テストで学年10番に入れば10万円」というお父様の言葉を受け、猛勉強を開始したところ、英語学習の楽しさに気づき、以後英語学習を継続されてきたそうです。地元の大学に進んでからも猛勉強を重ね、オーストラリアの大学院に進学。オーストラリアの会計士資格もゲットされたのだとか。

そんなAtsuさんが留学中に苦しんだ"日常会話の中でのネイティブと非ネイティブの語彙の差"をなんとか埋めるために考案された本が、この"Distinction"なのです。

 

収録語数は400語と少なめですが、確かに日本語の単語帳に載っていない語彙が多いように感じます。1語につき、収録語+比較的馴染みのある類義語+2例文といった構成になっているので、見た目以上にお腹いっぱいな単語帳です。

単語の暗記法についてもちらっと触れられており、復習のタイミングについてはエビングハウス忘却曲線にしたがって、1日後→2日後→1週間後→1ヶ月後→2ヶ月後というように行うのがよいそうです。単に暗唱するだけでなく、単語の意味を考えた発音ならびに単語を使った例文作成も1セットにして、徹底して繰り返すことを強調されておりました。

そのほかの英語学習法は 上記のリンクに明記されています。充実したコンテンツを無料で享受できるので、本当にありがたい。

 

最近英語学習をサボりすぎたせいか、せっかくの海外旅行でも周囲の発音をほぼほぼ聞き取れない状況でした。この my new gearを手にがんばるぞー。

血液内科専攻医による内科ローテートの実情

どうもすずめです。またしても更新を怠ってしまいました。これからは週末ブロガー目指して頑張ろうと思います。

 

さて、私は血液内科専攻医でありますが、内科専攻医でもあります。内科専門医を取得するためにはほかの内科(呼吸器内科や腎臓内科など)の症例も経験する必要があります。ほかの病院の同期と話して見ると、専門医機構に認められた"内科専門研修"でも、病院によってその内容がどうやら大きく違うようなのです。

 

まず私の病院でのローテートの仕方について述べます。

私は現在とある民間病院に所属しており、4月から通年で血液内科研修を行なっています。いっぽうで2ヶ月ごとに他の科も並行して回っています(並科ローテート方式)。例えば、6,7月は血液内科+呼吸器内科、8,9月は血液内科+腎臓内科...というように。

血液内科の患者さんは経過が長いことが多いので、通年で血液内科の患者さんを診ることができるのはメリットですが、自科と他科では独立してスケジュールが動いているので、どちらも研修しようとなると結構大変です。当初はどの科も主治医制を敷いておりましたが、最近は他科ローテートの際は担当医として受け持つことになってきました。当院もまだ手探りの状態です。

一方で他の病院はといいますと、純粋なローテート(4,5月は腎臓内科only, 6,7月は血液内科only...)のところがちらほらあると聞きます。並科と比較すると負担は少ないようにみえますが、主科で長いこと患者さんを診ることはできず、独り立ちできるのも遅くなる可能性があります。糖尿病内科志望の大学同期は循環器内科ローテートでカテーテルに入らされることもあるそうです。

また、症例登録の仕方も各病院ごとで違う可能性があります。当院ではどの症例を経験したかが当院独自のデータベースで登録できる仕組みになっています。また、担当医が複数存在する場合にどの担当医にプライオリティがあるかも黒ポチボタンで印をつけられるようになっています(同時期に複数の医師が担当した場合、その症例については一人しか登録できないルールなのです)。内科専攻医は研修期間で160症例以上登録する必要があるため、自分でメモしなくても記録に残る仕組みは大変ありがたいと思っております。

また、当院では専攻医担当部署で独自に秘書を雇っています。内科専攻医は外部病院にも研修することになるのですが、外部病院とのやりとりや、保険・関係の手続きを全面的にバックアップしていただいています。ですので、あまりストレスなく本来の業務に集中できています。

 

上記のように、病院によって研修・サポート環境は全然違います。確かにどの研修プログラムでも必要な症例は取得できるかもしれませんが、専門医制度自体があいまいなものである以上、病院によって情報格差ができているのかもしれません。これから内科に進まれる方についてはローテート状況や研修サポート環境について念入りにリサーチされることをおすすめします。

 

短期留学の同窓会に行って来ました。

 

 

お世話になります。

1週間に1回の更新と言いながら、先週はまたもやサボってしまいました。いかに継続力がないかを思い知らされます。

 

さて、今週末はとある同窓会に参加するために帰省していました。

高校2年生のときに参加した、出身市主催アメリカ短期留学の”10周年会”でした。

メンバー同期に加え、引率の先生や教育委員会の先生方も参加いただき、盛大な会となりました(当日こられなかったメンバーもビデオレターで参加しました)。

参加メンバーは10人でしたが、皆個性的で、進んだ進路もバラバラでした。海外で現地就職した人もいれば、国の中枢で働いている人、慣れない地で子育てに奮闘している人など。実にheterogeneityな集団でした。

 

一方教育関係者から聞いたお話も興味深いものでした。予算の関係で私たちの代で留学が打ち切られてしまったこと、そしてその忸怩たる思いを、中学の海外派遣や市立高校の英語教育の充実といった形に変え、継続していること。

そして、本留学を10年ぶりに復活させようという動きがあること。

様々なドラマがそこにはありました。

 

あと、市では小学校から英語教育が始まっており、小学校卒業までに中2の教育課程のレベルの会話まで終わらせているそうです(もちろん、中学英語のようにきっちりとしたものではないみたいです)。

私たちの時代は中学1年の最初の授業はABCとかhelloから始まりましたが、今はそんなことはなく、小学校で出来なかった分の土台作りを時間かけてやっているそうな。周りにちびっこいないのでわかりませんが、結構ペラペラな人多いのかもしれませんね。

 

 

参加メンバーは皆進路もバラバラですが、留学時の原体験が今の進路に繋がっていることは皆共通して持っていました。かくいう私もそうです。海外学会で発表したり、出身大学医局に属さず、地元とも遠く離れた地で修行を積もうと決心したのも、あの頃の留学のおかげだと思います。

 

これから生きていく上で励みになった同窓会でした。

明日からの勤務も頑張っていこうと思います。

研修病院の選び方

平素より大変お世話になります。

現在とある民間病院で血液内科後期研修医として充実した日々を送っています。

今後は週1回程度を目標に更新を続けて行きたいと考えています(本当にできるのでしょうか)。

 

さて、今回は研修病院の選び方についてです。

ネットや書籍には初期研修病院について数多くの体験談が書かれております。たすき掛け(複数の研修病院を渡り歩いて研修するシステム)でもしない限り、n=1のバイアスのかかった体験談がほとんどだと思います。

今回の記事も例外ではありませんが、私なりの考えを記していきたいと思います。

 

結論としては、

 

大学病院は選ぶな!

 

この一言に尽きると思います。

もちろん大学病院によってシステムが異なりますので一概には言えません。

3点ほどその理由を述べようと思います。

 

1.採血・ルート業務

大学病院の研修医の朝は採血から始まります。

採血棚に置かれている採血スピッツの山。その山は時に10人分くらいにもなります。

特に血液内科では採血結果によって方針が変わることもありますので、それに間に合うようにするためには朝6時台に出勤しなければなりません。もちろん、時間外手当は出ません。

 

もちろん採血をすることで患者さんと意思疎通を図ることはできますが、朝回診を迎える頃にはヘトヘトになってしまいます。

 

一方、点滴を落とすために血管内に樹脂製の細い管を留置する(これをルート確保と呼びます)ことも研修医の仕事でした。

消化器内科をローテートしていたときは、ルート当番日が週1回程度あり、多い時で午前中に10人分入れていたこともありました。

それだけで午前が終わり、ヘトヘトになります。

1回ケモセンターの当番日があり、その日はケモセンターに閉じこもって20~30人分のルートを挿入します。もちろんその時間は病棟業務は進みません。

看護師さんでも出来るはずの手技ですが、大学病院では”ルートナース”と呼ばれる資格を持たないと看護師でできないことになっておりました。

大学病院には大勢研修医いますし、ルートナースの資格とったところで余計な仕事が増えますし、誰も資格を取りたがらないですよね。

 

 

2.効率の悪い業務

グループ制をとっている科が多かったですが、どの科も全員で回診することが多かったです。

回診は個人個人で回ればそれで済むはずですが、上級医が外勤(外の病院でのバイトのこと)から戻ってくるのを待たなければいけないことが多々ありました。それまでは何もできません。

またカンファレンスの強制出席もありました。もちろん大事なカンファもありましたが、指導医クラスの先生方の中で完結することも多々あり、「こんな夜遅くまで自分がいる意味あるの?」と思うこともしばしば。

暇つぶしにiPadをいじっていたら音が出てしまい、怒られてしまったこともありました

 

3.人手不足

採血・ルート業務も人手不足に起因するものですが、看護師のみならず、患者の移送を行うスタッフや臨床検査技師放射線技師、事務さんもたりません。

本来他の職種でできること(患者移送、骨髄穿刺の標本作成、手術の器械だし、書類作成、食事の変更などなど)を医者が行っているのが現実です。

大学病院で育った上級医もそういった環境で育っているため、それが当たり前の環境と考えており、研修医が苦しんでいても「とにかく、頑張ってくれ」の一言で済まされてしまいます。

研修医は院内のヒエラルキーの底辺であり、改善しようにも自分たちの声が届くことはありません。

加えて大学病院は職種間の垣根が高いため、改善プロジェクトが始まったとしても、遅々として進みません。

 

 

研修医はどの病院でも裁量はそれほど与えられないので、よく耳にする「どんな研修環境でも自分の努力次第でどうとでもなる」という格言はあながち間違いではないと思います。ですが、上記雑務による疲労や自己学習時間の不足は、雑務の少ない病院と比べると大きな差となり得ます。

主体的でない業務をこなすこと自体楽といえば楽ですが、結構メンタルがやられます。

もちろん大学病院でしか経験し得ないものもあると思いますが、私としては市中病院をお勧めします。

書評:『人生にゆとりを生み出す 知の整理術』

今日は1冊の本を紹介します。

 

人生にゆとりを生み出す知の整理術

元「日本一のニート」phaさん 大和書房

https://www.amazon.co.jp/%E4%BA%BA%E7%94%9F%E3%81%AB%E3%82%86%E3%81%A8%E3%82%8A%E3%82%92%E7%94%9F%E3%81%BF%E5%87%BA%E3%81%99-%E7%9F%A5%E3%81%AE%E6%95%B4%E7%90%86%E8%A1%93-pha/dp/4479796207

 

生来極端のめんどくさがり屋でありながら、効率的な勉強方法を生み出し、京都大学現役合格・人気ブログ化成功、複数の書籍執筆など成功しているphaさん。その効率的学び方のエッセンスがこの本に詰まっています。

 

この本で伝えたいことはただ一つ。

“一生懸命、必死で頑張っているやつよりも、

なんとなく楽しみながらやっているやつのほうが強い。 "

 

印象に残ったことをいくつか。

 

①本を読むときは「知識をかきまぜるように」

 

正確な記憶はあまり役に立たなくて、曖昧な知識ほど実用的なのだそうです。

ある分野について1冊しか読まなかった場合、本の内容を丸々コピーして話すことはできても、自分の言葉で語るのは難しく、著者による偏りに気づくこともできないそうです。

初心者レベルの本2冊(それぞれ少し雰囲気が違うもの)に加えて、その分野に関して書かれたエッセイを読むことで、本のそれぞれの内容がかき混ざり、勉強したことを自分で説明できるようになるそう。

 

また本はできるだけ図書館で借りるようにして、本当に必要なものだけ買うのが大事なんだと。身銭を切って買うのももちろん大事ですが、本をすべて買うと身銭を切った痛さが薄らいでしまうのだそうです。

 

 

電子書籍より紙の本!

本は紙の本が良いそう。電子書籍も紙媒体も書かれていることは同じですが、紙の質感・部屋に置くことで否が応でも感じてしまう本の存在・カバンに入れたときの重さというのは電子書籍では代替不可能であります。

五感を感じながら読むことで記憶にも定着しやすいのだそうです。

 

③スケジュールの立て方

スケジュールに遅れがちな人は「自分がもっとも調子が良くて何のトラブルも起きない状態」を基準にして予定を組んでしまうのがいけないのだと。

“自分のダメさ”を認識することが重要であり、「この辺で2,3日やる気がなくなってぐだぐだしているはずだ」ということを計算してスケジュールを立てましょう。

 

 

④ブログを書いてみる

自分で考えたものを言語化・文章化すること、また人に教えたり読者から反応をもらうことで知識の定着が期待できるとのこと。

医学部で説かれたグループ学習の必要性と似たものを感じました。

なお文章を書く気力が起きない場合のウォーミングアップとしてtwitterは最適だそうです!twitterを続ける言い訳がまた一つ増えました。これからもつぶやこう。

 

実質一時休止状態になっていた本ブログですが、定期的に更新していきたいと思います。

日本酒の分類について その1

こんにちは。

日本酒の分類として甘口・辛口、醸造酒・吟醸酒など、聞いたことある人いるかもしれません。

基本的に勧められるがままに飲んでいたところがあるので、今日は復習も兼ねて日本酒の分類について記したいと思います。

 

◯日本酒度

日本酒度は甘辛を表す目安となる数値の一つであります。

糖分が多いと比重が重くなることを利用して数値化しているそうです。

比重が重いものが甘口のお酒とよばれ、マイナス(-)の数値で表されます。

一方比重が軽いものが辛口とされ、プラス(+)の数値で表されるそうです。

どちらもその絶対値が大きいほど甘くor辛くなるそう。

 

◯酸度

酸度とは日本酒に含まれる酸(乳酸・リンゴ酸・コハク酸など)の量を表す数値で、酸の量が多いほど数値が大きくなります。

酸が多いと濃醇で辛く感じ、酸が少ないと淡麗で甘く感じるそうです。

 

上記のことについては越後湯沢・長岡にありますぽんしゅ館の展示を参考に書かせていただきました。新潟にある酒蔵のすべてをきき酒できる素晴らしいお店です。またおいおい記していきたいと思います。

ぽんしゅ館越後湯沢店: 

www.ponshukan.com

 

次の機会には特定名称酒について記したいと思います。

 

 

 

はじめまして。

新年あけましておめでとうございます。

研修医をしております、すずめと申します。

2018年となり、新しいことを始めようと思い、ブログを開設してみました。

 

目的は2つ:

一つ目は知識をブラッシュアップすること。

医学でもなんでも情報が溢れすぎて、情報の海に常時溺れている状態であります。ちょっと苦しくなってきました^^;

少しでも知識を自分の言葉で書き換えて残すことで、記憶を定着させようと思っています。

二つ目は日頃体験したささいなことでも言葉に残すことで、少しでも自分の視野を広げるためです。

 

 

ブログに書かれていることのほとんどは新規性はないと思いますが、お読みいただけたら幸いです。

 

どうぞよろしくお願いします。