書評:『新装版 役人道入門 組織人のためのメソッド』

今回はこの1冊を紹介します。

 

新装版 役人道入門 組織人のためのメソッド(久保田勇夫著 中公新書ラクレ

http://www.chuko.co.jp/laclef/2018/11/150637.html

 

これは財務(大蔵)官僚として34年間役人道を邁進してきた久保田勇夫さんによる、仕事のノウハウが詰まった渾身の1冊です。は章の書き方・難敵との交渉術・上司との接し方・人事の心得などが記されています。

 

その中でも印象に残ったのは「心身の健康維持」でした。働き方改革が叫ばれる昨今ですが、長時間労働が常態化しているうえにその仕事内容が重大なものであり、やはり心身・精神ともに大きな負荷がかかるそうです。

心身が健全でないと健全な判断ができないと説く著者。健康を維持するためには定期的な運動・13食の食事・多くの趣味を持つことなどが必要とのこと。

特に趣味に関しては、自らバイオリンを演奏する人や俳句の会を主宰する人、蝶の収集の大家などなど。財務官僚もマルチな才能をお持ちの人が多いみたいです。「やる気さえあれば趣味を増やすことが出来る」と著者は説きます。

 

また、官僚の中にも無尽蔵に働く人がいるそうで、「長時間働くことの美徳」を押し付けて来るそう。そういう上司がいることは頭に置いておく必要があるが、上司に無理に合わせる必要はない。結局のところ自分の健康は自分で守ろう!と締めくくっていました。

 

 

そういえばこないだ興味深い記事を目にしました。

最近、なぜか長野の「おっさんランナー」が速すぎる(文春オンライン)

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181126-00009814-bunshun-spo&p=1

 

何人かの長野県のランナーが紹介されていますが、最後に紹介されている利根川裕雄さんは今年で47歳。41歳以上の日本記録保持者(141534)でありますが、今年の11月に145665と、日本歴代最年長での14分台をマーク。その秘訣は”自分の体調と相談しながら自分の頭でメニューを組み立てること””自分に限界を設定しないこと”だそうです。1日中練習に取り組めるわけではないですが、年齢を重ねても工夫次第で記録は伸びると利根川さんはおっしゃいます。

 

昔と比べると体力の低下を如実に感じる昨今ですが、自分次第でなんとでもなる一方で自分の頭で考えないと心身ともに崩れる可能性があることを今回学びました。

医療とは分野が違いますが、日常生活に活かせる部分も大きいと思い、今回は上記紹介させていただきました。